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私から見たら完璧な男。
「なんの話をしてたんだ?」
ボンヤリと瑞貴を見ていた私はその声に我に返った。
「え?」
「凛と話してただろ?」
前髪の間から覗く瞳がまっすぐに私を見つめている。
「あぁ、バイトを紹介してもらおうと思って。」
「バイト?」
瑞貴の眉間に皺が寄って、声が低くなった。
・・だから話したくなかったのに・・・。
「なに?」
私もまっすぐと瑞貴を見据える。
瑞貴と私は付き合っている訳じゃない。
だから私がバイトをしようとしてても文句言われる筋合いはない。
何も間違った事なんてしてないんだから堂々としていていいはず。
周りにいる仲間達の話し声と笑い声が聞こえる中、私達はお互いに視線を逸らす事はなかった。
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