番外編 温もり

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俺はゆっくりと綾の頭を撫でた。 柔らかい髪が俺の指に絡みつく。 「・・綾・・・。」 その時今まで身動きひとつしなかった綾が 「・・ん・・・。」 微かに動いた。 ゆっくりと開く瞳。 そんな綾に俺は平然さを装って声を掛けた。 「やっと起きた。」 俺が呆れたような口調だったのは、弱い自分を綾に見せたくなかったから・・・。
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