突然の別れ

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彼女には愛する彼がいました。 二つ上の優しくて穏やか。 少し初初しい仕草が目立つ、とても素敵な彼でした。 「僕が二十歳になったら結婚しよう」 そう彼が告げたのは彼女が十六のクリスマス。 雪が舞うホワイトクリスマス。 彼女は嬉しくて泣き笑いになりながら、彼が差し出した安い指輪を受け取りました。 その指輪がいつかエンゲージリングになることを彼女は心待ちにして二年を待ちました。 高校生の彼女。 高卒で働きだした彼。 待ち受ける未来が苦難でも、二人なら乗り越えられると信じていました。
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