突然の別れ

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それから二年が経ちました。 親の反対にもあいましたが二人は了承を得ました。 そして、二年前の約束の場所。 彼女は彼が結婚しようと言った公園で待っていました。 今年の冬は暖かく、雪ではなく雨が降っていました。 彼女は雨の中、電灯の無機質な光をぼんやりと見ながら待っていました。 白い息を吐き、かじかむ手をポケットに突っ込んで。 ひたすらに彼女は待ちました。 そして、十二時が過ぎるまで彼女は待ち続けました。 けれど、彼は現れません。 そんな時、雨に紛れて小さなメロディー。 携帯でした。
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