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「失礼するよ。もう起きれるかい?」
現れたのは優しそうなおじさん。
おじさんはニコッと微笑んで嬉しそうに話始めた。
「いやぁ、山南さんから聞いてはいたが、だいぶよくなったみたいだね。トシさんが連れてくるほどのべっぴんさんときいたけど本当のようだね。」
…はぁ?
何を言い出すの、この人は。
べっぴんてなに?食べ物?
ここへきて混乱している頭が更に混乱しそうだ。
見る人全員腰から刀をさしてるし、女の人にいたってはみんな着物。
…まさか、全員二十歳?
そんなわけないか…。
「私は井上。トシさんが君を呼んでくるよう言っていたからね。一緒にきてもらえるかい?」
とりあえず私はぼさぼさの髪を手櫛でととのえ、ゆっくりとたちあがった。
まだ病み上がりでふらふらするが、井上さんに支えられて土方さんの元へむかった。
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