第二章~過去~ (1)

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レイスは私の隣にすわり、耳打ちした。 「大丈夫か?」 「うん、びっくりしただけ。どうしたの?」 レイスに聞き返したはずなんだけど、反対側から声がした。 「それはこっちが聞きたいよ。さっきからうつむいてばかりだけど、どっか具合でも悪い?」 …地獄耳!? 確かに小さい声で話していた筈だが、どうやら聞こえていたらしい。 驚いて顔をあげると、沖田さんがにこにこしながら土方さんの陰から顔をだしていた。 土方さんも私の顔を見下ろしていた。 その時の土方さんは何故か私を心配しているような表情だった。 「どうした?具合悪いか?」 「い…いえ、大丈夫です…。」「そう?ま、いいや。はい、お茶。君の用心棒さんにも。」 沖田さんはお茶を二人分差し出した。 私はお茶を受け取り、まじまじとみつめた。 普段、私はハーブティーをのむ。緑茶は飲んだことがないので初体験である。 隣をみると、沖田さんと土方さんは楽しそうに喋りながら飲んでいる。レイスは静かに飲んでいた。 私もおそるおそる口をつけた。
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