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広間へいくと、土方さんが胡座をかいてまっていた。その他、近藤さんと山南さんもいた。 「おう。待ってたぜ。」 驚くほど優しい笑顔で迎えてもらった。 初めて会ったときとのギャップが違いすぎて戸惑ってしまった。 「なに、少し話を聞かせてもらおうと思っているだけだから安心してくれ。そうだな…。茶でも飲みながら話そう。」 あぁ、この人(近藤さん)はなんでこんなにのんびりしてるんだろう…。 とりあえず、近藤さんに言われるがまま円をかくように座った。 山南さんはお茶と菓子を用意してくれた。 おだんご屋さんで飲んだお茶と同じ香りが漂う。 やはりこの香りは落ち着く。 私が落ち着いたのを確認すると、土方さんが話をはじめた。 「ろくに紹介もしてなかったな。俺は新撰組副長、土方だ。よろしく頼む。」 …副長は土方さんのことだったのね。 土方さんに続くように、二人も紹介してくれた。 「私は新撰組総長、山南です。」 「俺は局長の近藤だ。よろしく。」 三人とも丁寧に自己紹介してくれた。 私も改めて自己紹介した。 「私は龍崎楊です。信じてもらえないだろうけど、東京から来たんです。」 「先ほども言ったように、君の服装を見る限り未来の日本からきたとしか考えにくいでしょう。」 「だが、安心してくれ。我々が帰る手立てを探す手伝いをしよう。」 近藤さんのことばに、山南さんと土方さんは頷いてくれた。 すごく心強い。 今は合宿で京都にいる学校のみんなと鬼龍たちも心配しているに違いない… 早く安心してもらうためにも、さっさと妖刀をみつけてかえらなければ…。 私が行方不明になったことがケルベロスの耳に入ったら、ただ事ではなくなってしまう。 …まぁ、タイムスリップしてることじたいただ事ではないのだけど…。
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