第三章~現代と過去を結ぶ鍵~

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私は土方さんの部屋をでてからずっと、下を向いて歩いていた。 そのせいか、曲がり角で誰かとぶつかってしまった。 「きゃっ!?」 「大丈夫ですか?」 ぶつかったのは山南さんだたった。 私はよろけてそのまま前につんのめってしまった。 「えっ…きゃあっ!」 「うわっ!?」 ドタン! 勢いあまって、山南さんごとたおれてしまった。 拍子で私は肘を打った。 山南さんは… 「いやいや、大丈夫ですか?」 無事だった。 「はい…。」 「しかし、普通は逆だと思うのですが。」 そういわれてハッとした。 私は山南さんに馬乗り状態になっていた。 私は慌ててどき、山南さんを起こした。 「す…すみません。お怪我は…ひっ!」 山南さんは私を壁に押し付け、顔を近づけた。 「どうやら、軽く頭をぶつけたようです。」 えっ!? じゃ、冷やさなきゃ… 私は山南さんに覆い被さるように押さえられているため、身動きがとれなかった。 「君は土方くんをどうおもいますか?」 「どうって…?」 私はガタガタと震えて声が裏返った。 山南さんは私の質問を無視して話続ける。 「私は君が愛しくて仕方ありません。初めて会ったときから。」 「何を…突然…」 「君が欲しい。誰にも渡したくはない。土方くんにも…」 山南さんはそう言って接吻しようとする。 「や…やめ…」 いやぁっ!
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