第三章~現代と過去を結ぶ鍵~

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私は部屋の隅っこに小さくなった。 「レイス…」 早く帰ってこないかな… 「どうした?」 突然、頭の上で声がした。 驚いて顔をあげると、レイスが心配そうに私の顔をのぞきこんでいた。 「びっくりした…。どうだった?」 「気配をたどってみたが、途中で気配が消えてしまってな…。すまない…。」 シェイドは見つからなかったらしい。 けれど、もう少し探し回れば見つかる…ような気がした。 それと同時に、嫌な予感がしていた。 私が感じる“嫌な予感”は恐ろしいくらいよく当たる。 「どうした?」 「いや…。なんか嫌な予感がする。」 「どんな予感なんだ?」 「よくはわからないけど、プラスになるようなことではない出来事が起こりそうな…。」 今から斬り合いがおこる… そんな残酷な予感がしていたのだ。 残酷と一言でいっても、私が今までにしてきたこと、つまり無差別に人を斬り捨て、伯父のいる冥土に送っていたことも同類に値している。 そのため、あんまり他人のことをとやかくいう権利がない。 レイスもその事は承知済みであるという顔で黙り込んでいた。 しかし、とやかくいう権利がないとは言っても、斬り合いは止めなければならないと思った。 新撰組のため… いや、土方さんのため…
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