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あれは 忘れもしない 小学校低学年の時の話だ
その日は自分の誕生日で 家に友達を呼んでパーティーをしていた
いつしか料理も ケーキも食べ飽きた少年少女達は 家の中で【かくれんぼ】を始める
「いーち、にぃーい、さぁーん…………」鬼になった奴が 10数える間に隠れる ルール
俺が 何処に隠れようか迷っていると…
「拓ちゃん こっちこっち」
そう言って 手招きする女の子
同級生のカナ(仮名)だ
その子に呼ばれた場所
そこは 家で普段使わない物とか保管しておく部屋だった
2人で物陰に隠れ
見つからないように じっと待つ
その時
その子が 俺の方に
顔を近づけて来た
次の瞬間
俺の唇とその子の唇が 重なる
一瞬 何が起きたか分からなかった
そして 何秒かした後 キスしている事に気付く
俺は それを振りほどこうとしたが 両手を押さえられ
そのまま ディープキスへ……
ファーストキスが ディープキス しかも 何の前触れもなく やって来たその事実に 動揺を隠せない
みるみるうちに 口に溜まる唾液
それを飲み込めないでいる 俺
やがて その行為が終わり 俺は ダッシュで洗面所へ
何回もうがいした
その時の感想は 気持ちいいとかじゃなく 他人の舌が口の中に入って来て 気持ち悪い…だった
こうして 俺のファーストキスは………奪われる形で
幕を閉じた
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