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彼のケータイはもう無い。
在ったとしても
決して受信など出来ない。
何故なら、
それは海の底にあるから。
送信エラーが出ないのは
未だに彼の両親がそれを
解約してないからだ。
そう、推察しながら
俺はそっと送信メールを消した。
応答の無いまま
センターに保管されて
電波の集積はいつか、デリート。
カゲもカタチも残さない。
それは、俺の想いに似ていた。
あなたのアドレスも消した。
青に届くことはもう無いから。
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