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そんなんでも一日は過ぎて。 あれほど忙しい日々と 同じ時間が流れてるのが不思議。 そして、もう一つ不思議なのが あなたを失くしても 俺の世界は回り続けること。 あなた無しの明日が来ることが 未だ想像もつかないのに 何の驚きもなくやって来る。 これほど苦しいのに 死ねない、胸の痛みのように。 こんな事で人は カンタンに死なない。 でも、あなたは あなたは居なくなった。 何も遺さずに。 俺の想いも知らずに。 それは、余りに呆気なく。 ケータイの着信に 反応するだけで一日が過ぎた。 返信しない所為で 再三やってくるんだと 分かっていても とても返す気になれなかった。 大丈夫?なんて、 別に具合が悪い訳じゃない。 限界だと、どこかが叫ぶから。 そんなの説明なんか出来ない。 そっと閉じたケータイが震えた。 .
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