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俺の歌声が 辺りに響いてゆく。 目を閉じれば、あなたと重なる。 あなたの知らない歌が あなたの声で歌われたら…。 それは想いの到達にならないか? あなたが歌う愛の歌。 俺が奏でる、恋の歌。 この世界の誰も知らない歌。 あなただけに歌われて あなただけに奏でられる そこには あなたが居るんじゃないか? パチリと目を開いた。 それは 久しぶりに景色を見た瞬間で。 それは現実に立ち返った瞬間。 音がきこえる。 寝室に入ればケータイの着信音。 電子音を遮ってボタンを押せば メールが来たお知らせ。 SUB:無題 『蒼?』 愛してる人だよ。 って返して、 そのままベッドに放った。 .
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