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まだ、なにも。
なにも俺は…。
好きとか、
愛してるとか、
この胸に
うるさいくらい騒ぐ感情を
俺は…まだ。
「なんにも伝えてないよ」
愛しさを込めて、
近くにいただけだ。
そこには穏やかな、
温もりがあったから。
だけどあなたの愛情を、
その種類を、
俺は推し量ることも出来なくて。
でも、言おうと思っていた。
いつか。
(いつか。って、何だろう)
何を根拠にあるなんて…?
あの人は知らない。
何ひとつ知らない。
この想いを、
もう何ひとつ術もない。
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