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会わなきゃ…と 想いながら月日は蒙昧と過ぎて… 四十九日も終わってしまった。 あの人が居ないまま…、 それでも止まれぬ歯車は 今日もぎしりと鈍く回っていた。 時は止まっている。 現実は動いている。 それがどれほど、 俺たちを傷つけているか。 しかし怒りも悲しみも無い。 あるのはただ、虚しさ。 返してくれ、青を。 俺たちの青を返してくれ。 喩え、泡屑でも 喩え、一滴でも 確かな、あの人を…。 .
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