HR

2/4
前へ
/318ページ
次へ
僕はすることが何もなかったので自分の席に座った。 自分の席は廊下側の列にある。まぁ『晏堂』だから名簿順だったら早いよね。 何故こんな補足をするのか?これと言って理由はないがなんとなく… 理由があるとすれば……暇だから。 すると座ったと同時にある1人の男子生徒がこちらに向かってきた。 男子生徒 「やぁ晏堂君。オイラは山田(ヤマダ)アキト。よろしくね。呼ぶときはアキトって呼んでね。」 (何か接しやすそうだな。) 眼前に現れた男子生徒を見て僕はそう思った。 晏堂ハジメ 「よろしくアキト君。ところで、何で僕の名前を知ってたの?」 山田アキト 「そんなこと簡単だよ。だってオイラ晏堂君のことずっとずっと…」 アキト君が頬を染めだした。 晏堂ハジメ 「えっ!?」 思いもしない反応だったので、一瞬戸惑ってしまった。 山田アキト 「冗談だよ~。実は君とは4年前に会ってたんだよ。」 晏堂ハジメ 「そうだったんだ。まったく憶えてなかった。ゴメンね」 その時はさらっと言ったけど、後々自分にはデリカシーというものがないと痛感した。 山田アキト 「そう……まぁそりゃそうだよ。オイラだってさっきまでまったくわからなかったもの…あっ、あっちでオイラを呼んでいる。じゃあね晏堂君」 晏堂ハジメ 「ハジメでいいよ。」 山田アキト 「わかった。じゃあ」 そう言ってアキト君はさっき呼ばれていた所に向かって行った。
/318ページ

最初のコメントを投稿しよう!

52人が本棚に入れています
本棚に追加