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僕はすることが何もなかったので自分の席に座った。
自分の席は廊下側の列にある。まぁ『晏堂』だから名簿順だったら早いよね。
何故こんな補足をするのか?これと言って理由はないがなんとなく…
理由があるとすれば……暇だから。
すると座ったと同時にある1人の男子生徒がこちらに向かってきた。
男子生徒
「やぁ晏堂君。オイラは山田(ヤマダ)アキト。よろしくね。呼ぶときはアキトって呼んでね。」
(何か接しやすそうだな。)
眼前に現れた男子生徒を見て僕はそう思った。
晏堂ハジメ
「よろしくアキト君。ところで、何で僕の名前を知ってたの?」
山田アキト
「そんなこと簡単だよ。だってオイラ晏堂君のことずっとずっと…」
アキト君が頬を染めだした。
晏堂ハジメ
「えっ!?」
思いもしない反応だったので、一瞬戸惑ってしまった。
山田アキト
「冗談だよ~。実は君とは4年前に会ってたんだよ。」
晏堂ハジメ
「そうだったんだ。まったく憶えてなかった。ゴメンね」
その時はさらっと言ったけど、後々自分にはデリカシーというものがないと痛感した。
山田アキト
「そう……まぁそりゃそうだよ。オイラだってさっきまでまったくわからなかったもの…あっ、あっちでオイラを呼んでいる。じゃあね晏堂君」
晏堂ハジメ
「ハジメでいいよ。」
山田アキト
「わかった。じゃあ」
そう言ってアキト君はさっき呼ばれていた所に向かって行った。
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