①学食の裏技

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変態は写真を全部を真剣な目つき(もちろん私には気持ち悪く見える)で見つめる。 「これが欲しかったら、私のゴールドあげぱんは諦めなさい!!」 「…………」 私の決めゼリフを無視してカスきもクズ変態は食堂に向かう。 「無視!?欲しくないの」 「正面を向いている女子など俺のストライクゾーンを外れまくっている。ワンバウンドしてキャッチャーのき〇玉を潰すぐらい外れてるわ」 カスきもクズ鬼畜変態は私の予想を遥かにうわまった変態だった。前ではなく後ろ姿にしか興味がない。変態にもほどがある。 「ふん」 何故か私を見下したように、鼻で笑う。 「こうなったら……」 私は変態の前に立つ。そして前を見たまま後ろの変態に言う。 「私の後ろなら変態の好きな女の後ろ姿を見れるわ、見たいなら私の後ろを歩きなさい!!」 羞恥心をも捨てた私の最後の作戦。最早私はゴールドあげぱんのためなら何でもする。 私は自分の情けなさに涙を浮かべる。私の薄れる視界に、後ろにいるはずの変態が映る。私は涙を拭きもう一度前を見る。そこには変態がズカズカと歩いている。 「な、何で……??」 「貴様の枝毛だらけの汚い後ろ姿に興味があるはず無かろうが」 ガクンッ 私は膝を地面につき、涙を流す。完璧な敗退、自分の考えたゴールドあげぱんの買い方の裏技。それを後ろ姿にしか興味のない変態に阻止されてしまったのだ。悔しさに溢れる。
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