4人が本棚に入れています
本棚に追加
変態は写真を全部を真剣な目つき(もちろん私には気持ち悪く見える)で見つめる。
「これが欲しかったら、私のゴールドあげぱんは諦めなさい!!」
「…………」
私の決めゼリフを無視してカスきもクズ変態は食堂に向かう。
「無視!?欲しくないの」
「正面を向いている女子など俺のストライクゾーンを外れまくっている。ワンバウンドしてキャッチャーのき〇玉を潰すぐらい外れてるわ」
カスきもクズ鬼畜変態は私の予想を遥かにうわまった変態だった。前ではなく後ろ姿にしか興味がない。変態にもほどがある。
「ふん」
何故か私を見下したように、鼻で笑う。
「こうなったら……」
私は変態の前に立つ。そして前を見たまま後ろの変態に言う。
「私の後ろなら変態の好きな女の後ろ姿を見れるわ、見たいなら私の後ろを歩きなさい!!」
羞恥心をも捨てた私の最後の作戦。最早私はゴールドあげぱんのためなら何でもする。
私は自分の情けなさに涙を浮かべる。私の薄れる視界に、後ろにいるはずの変態が映る。私は涙を拭きもう一度前を見る。そこには変態がズカズカと歩いている。
「な、何で……??」
「貴様の枝毛だらけの汚い後ろ姿に興味があるはず無かろうが」
ガクンッ
私は膝を地面につき、涙を流す。完璧な敗退、自分の考えたゴールドあげぱんの買い方の裏技。それを後ろ姿にしか興味のない変態に阻止されてしまったのだ。悔しさに溢れる。
最初のコメントを投稿しよう!