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〇桑原幸之助
俺はいつも通り椅子に座り、女性の後ろ姿を描いていたとき、前の水曜日窓から飛び降りた変態がデブと男に詰め寄られ、教室を飛び出していった。
するとクラスメートの過半数が変態を追い掛け出ていった。変態を追うなんて……このクラス変態だらけなのか
とにかく描いていた女性が出ていったのは残念だ。あの女性の後ろ姿は俺の好みだ。変態とは大違いだ。そんな女性が出ていくのに何故か俺はついていってしまった。
「くそっ!!見失った」
変態に詰め寄っていた男が壁を殴る。何故変態にそんな執着があるんだ。
「何故そんな必死に変態を追い掛けるのだ??」
俺はさっき描いていた女性に喋りかける。
「あっ桑原君、変態って秋山さんのこと??」
「そういえばそういう名だったな」
「秋山さんわね、私達を教室に閉じ込めゴールドあげぱんを独り占めしようとしたのよ。マル君まで騙して使って……」
あの変態はもの凄い性格の悪いようだ。女性は変態へのイライラか、後頭部を掻きむしった。
「馬鹿っ!!後ろ髪が乱れる」
あの女、自分の後ろの価値を分かってないようだ。
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