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クラスメートが各自髪を掻きむしったり、舌打ちをしたり、壁を殴ったりイライラが溜まっているのが一目瞭然だった。このまま皆が髪を掻きむしったら、後ろ姿に影響が出てしまう。
「俺が変態……いや秋山を捕まえてやる」
俺の言葉に皆が俺の方を向く。
「桑原がか?」
「当たり前だ。あんな変態すぐ捕まえてやる」
俺はこの学校では無敵に近い。
「さっきから変態変態ってようやく自覚したのか」
野球部の坊主頭が俺に意見する
「当たり前だ、窓から飛び降りるなんて変態以外の何者でもない」
「いや、お前のことだけど……」
「俺??」
「ああ、お前」
「…………」
俺は無言でクラスメートから離れていく。その目からはなぜか涙が止まらなく出てきた。
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