②学校で逃げ切る裏技

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クラスメートが各自髪を掻きむしったり、舌打ちをしたり、壁を殴ったりイライラが溜まっているのが一目瞭然だった。このまま皆が髪を掻きむしったら、後ろ姿に影響が出てしまう。 「俺が変態……いや秋山を捕まえてやる」 俺の言葉に皆が俺の方を向く。 「桑原がか?」 「当たり前だ。あんな変態すぐ捕まえてやる」 俺はこの学校では無敵に近い。 「さっきから変態変態ってようやく自覚したのか」 野球部の坊主頭が俺に意見する 「当たり前だ、窓から飛び降りるなんて変態以外の何者でもない」 「いや、お前のことだけど……」 「俺??」 「ああ、お前」 「…………」 俺は無言でクラスメートから離れていく。その目からはなぜか涙が止まらなく出てきた。
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