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「さぁさ!こっちこっち!」
軽快なステップで前を行き手招きをするヴィレッド。
私は未だに女王様が気になるのだが、ここはまぁ置いておくとしよう…
「あ、ほら見えてきた!」
「?」
「ほらほら!あそこ!」
「あ!」
確かに…!
っていうかうわぁー…本当に丘っていうか草原っていうかなところでお茶してるよあのシルクハットの人…w
「ハディスー!ハディスー!!」
ヴィレッドが手を振ると、ハディスさんとやらもこちらに気付き、軽く手を振った。
「どうしたヴィレッド。今日は何の用だ?というか、その小娘は何だ?」
「こーらこら!女の子に向かっていきなり小娘はだぁーめでしょ~?」
「……で、何者なんだ…?」
「この子は有栖川凛和ちゃん♪多分、俺達のアリスだよ」
「何だと…?」
ハディスさん、険しい顔で私を見ないでください…!
正直、怖いですから…!!
長い前髪でほとんど見えない瞳は金色で鋭くて鋭くて…紅い髪が金色と見事にマッチして怖いです…!
「あ、あの…私、有栖川、凛和…です…」
声震えてるし…!
「っくっくっく…、ふふふっ…」
「っ!ひゃあ!!?」
きゅきゅきゅ急に何!!?
後ろから不気味な笑い声と身体にかかる重み、腰に巻き付くなにか…
私、…もしかしなくても…
抱きつかれてる…!?
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