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沢山の眼に見つめられるスキマを抜けると、そこは異世界だった。
《現在落下中》
空から落ちながら、辺りの景色を楽しむ。
現代では大部分が失われてしまった豊かな自然が、そのままの姿で存在していた。
景色を堪能している内にいつの間にか地面が近づいて来ていたので、影を纏い翼として展開する。
あれ?
元の世界よりも能力が扱いやすくなってる……まあ、いいか。
地面に降り立って、歩き出す。
さっき見えた神社が一番近いかな?
暫く歩いていると日が沈み、夜になる。
更に暫くの後、月明かりの下歩いていると、不意に周囲が闇に包まれた。
月が雲に隠れたのかとも思ったが、自身すら見えない真っ暗闇だったので、不審に思って辺りを警戒する。
「……ねぇ」
背後から声を掛けられて、見えない事は承知の上振り返った。
「アナタは取って食べれる人類?」
「嫌、止めて置いた方が良い。何故かと言うと私から見ても易々と食べられるつもりは無いし、はたまた食べるにしても腹を壊す可能性が否めない。それn(ry」
闇が消えて現れたのは1人の少女だった。
月明かりに金髪が映える。
髪に結んであるリボンはお符か何かなのかな?良く判らない文字が書き連ねてあるが……。
「お腹すいてるから、まあ、いいや。それじゃあ頂きまーす」
現実逃避に失敗した。
いったん飛び退いて距離を取る。
「仕方ない、迎撃するか」
そうして、訳の分からぬままに、戦いが始まったのであった……。
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