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鮮やかな色を放つ球体が、私に殺到する。
体を捻り、ギリギリで避ける。
球体は地面にぶつかると、大きく地面を抉って消えた
危ないなぁ。
まさかいきなり射撃が来るとは思わなかったが、落ち着けば回避は容易かった。
その後も少女から放たれる球体を最小限の動きで避けていく。
このギリギリを避けるスリル……堪らないかも。
いつの間にか、少女は何処からかカードの様なものを取り出していた。
何をするつもりだろうか……。
《ムーンライトレイ》
っ!?
少女の両手から光が伸びて、私に振り下ろされる。
それ自体は簡単に避ける事が出来るものだったが、同時にばら撒かれていた球体が、それを難しいものとしていた。
嗚呼、面倒だ。
《悪喰》
私の手に影が刀として握られる。
細かい球体を払いのけ、少女へと刃を向ける。
後ろに下がって避ける少女の姿を見て、私は笑う。
「伸びろ!」
私の声に従い、長さを伸ばした刀は少女を捉える。
「きゃっ!」
落下して来た少女を影に捕らえさせておく。
ある程度の手加減はしたから打ち身程度で済むだろう。
「私の勝ちだ」
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