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そうしてこうして、私とルーミアは神社へと向かっていた訳なのだが……。
目の前には長い長い階段が伸びていた。
「長くないか?」
「そーでもないよー、私飛べるし」
「なんという」
まあ、愚痴を言っていても進まないので、登るのだが。
「ミカゲ、飛べたりしないの?」
「ああ、飛べるよ?」
「……飛べばいいじゃん」
「飛ばない人はただの人なのさ」
「……そーなのかー」
一段ずつ登るのに飽きたので、1段飛ばしで登って行く。
そして、2段飛ばし、3段飛ばし、4段5段、6、7、8段……。
足に影を纏わせて脚力を上げているので、私は軽快に階段を飛ばしつつ登って行く。
「それって、飛ぶのと対して変わらないような気が……」
「跳ぶほうが好きなのさ!」
大分階段の終わりに近づいて来た。
よし、一気に跳ぼうかな。
「それじゃあ頂上の鳥居の下で待ってるからねぇぇーー……。」
《大跳躍☆》
足のバネと勢いを最大限に活用して跳んだ。
肌に風が心地よい。
「いきなり早いよー」
そうして、ルーミアが追い付く。
さて、人を呼ばなくてはならないが……、これからの私の無事を祈願して賽銭でも入れて置こう。
財布を取り出して見てみると、丁度細かいお金を切らしていた。
まあ、500円玉で良いか……。
そうして、賽銭箱へと500円玉を放り、手を合わせ……。
「お賽銭!?!?」
目をときめかせた寝間着の女の子が現れたとさ。
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