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目が覚めると、見知らぬ天井だった。
此処は誰!?
私は何処!?
……落ち着け私。
そう言えば、神社に泊めて貰ったんだっけ。
布団を畳み部屋を出ると、丁度レイムも隣の部屋から出てきた。
「あら、おはよう。朝ご飯作るから、少し待ってて」
「何か手伝う事は無いか?」
せめて、一宿一飯の恩義は返しておきたい。
「それじゃあ、境内を掃き清めてくれる?」
「了解」
私は納屋から箒を持って来ると、早速取りかかった。
風が強く無かったので、直ぐに落ち葉は集まった。
集めた落ち葉は神社の周りの森の土に返した。
「ミカゲ!朝ご飯できたわよ!」
良いタイミングで、朝ご飯も出来たみたいだ。
「「「いただきます」」」
白いご飯に味噌汁、漬け物、山菜のお浸し、そして焼き魚。
和食の定番。
「うぉ!ご飯が豪勢だ!」
隣で、昨日は見なかった少女がはしゃいでいる。
頭から2本の角を生やした、とても個性的な子だ。
挨拶はしておいた方が良いだろうな。
「昨日の夜に泊めて貰った、ミカゲだ。よろしく」
「私はスイカ。よろしく頼むよ」
気を取り直してご飯を口に運ぶ。
「貴女、彼女は仮にも鬼よ?落ち着き過ぎじゃない?」
「まあ、良いじゃないか」
私は焼き魚とご飯を一緒に噛みしめた。
……美味しい。
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