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「あれで
オーラさえあればねえ」
とは、法事の際、親戚の間で交わされる会話である。
とにかく、集えばその話題。
悲しいかな。
ツバメがその場にいても気付かれることなく、その話題が客人たちによって論じられるのだ。
本人はもう慣れっこだった。
けれど、胸の奥の方をチクチクと刺す痛みは、常に感じていたのだけど………。
彼女自身、自分が地味であるということを自覚しているだけに、どうすることもできなかったのである。
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