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「でもね、雪には沖田さんが良いと思うの!」
「え?なんで?天才だから天才の私にぴったりなのかな?」
「図々しいわアホ、彼は結核にかかって死ぬのよ」
「つまり私の病と一緒…て
不吉な事言うなや帽子とるぞ」
千春はつねに帽子をしていた。
取った所を見た事はなく、本人はお気に入りだからと取るのをいやがった。
「…ねぇ雪、私さ、病院からあんまり出られないじゃん?」
「うん。でもそれは…」
「仕方ないって分かってる。でももし幕末だったら明日誰が死んでもおかしくない状態だったなら、短くてももっと外にでられたのかな」
「何言ってんの」
「雪、あんたが退院してもお見舞いきてよ」
千春は寂しそうに雪を見てそう言った
夜はどんどん近づいてくる。
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