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龍の装飾はミスリルで、できていた。そして扉の真ん中には古代文字で何かが掘ってある。 「なんて掘ってあるんだ?」 「ちょっと待て・・・」 俺は古代文字の解読にはいった。 約1000年ほど前のコモンルーンだ、これなら解読できる。 「え~と、『これ以上、我が聖域を冒涜することは許されない』だいたいそんな意味だ」 「脅しにしては、気がきかねえな」 だが、ただの警告ではない気がする。 「この部屋で当たりならいいけどな」 「違ってたら、この遺跡を造った奴を、あの世で問い詰めてやる」 この遺跡造った奴はまず陰険野郎だ。 俺たちは扉を開いた。意外なことに扉はスッと開いた。 「油断禁物でな」 「ああ」 この部屋にお宝があるのだとしたら。大掛かりな罠があるはずだ。俺とキルフォードは慎重に進みながら、辺りを警戒した。 「キルフォード、見えるか」 「一応な」 キルフォードは暗闇でも、ある程度視界が働く。ガチャ・・・ガチャ・・・ガチャ・・・ 「何の音だ?」 「気をつけろ」 キルフォードはダガーを構える。 俺も腰の剣に手をかけた。 ガチャ・・・ガチャ・・・ガチャ・・・ 金属と金属がぶつかりあうような音を立てて、暗闇の中からそれは姿を現した。 機械人形、薄汚れた茶色い甲冑のようなボディに間接武部分から覗く歯車のような部品。古代人が造り上げた戦闘平気の一つだ。その力は並みの戦士、五、六人に相当すると言われている。 話だけは知っていたが、見るのは初めてだ。 強敵、俺の勘はそう告げた。 ガシャ・・・ガシャ・・・ 機械人形は重い足取りで近付いてくる。
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