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機械人形はキルフォードに狙いを定めたようだった。 キルフォードは懐からダガー取り出し逆手に構える。 機械人形は剣を上段に構える。瞬間、キルフォードは一気に機械人形の懐に飛び込む。銀光一線と、キルフォードと機械人形は交差した。 機械人形はしばらく剣を振り上げたままたたずんでいたが、やがて倒れた。 「所詮、オモチャだ」 キルフォードの手のひらから何かが転がり落ちる。 「なるほど」 キルフォードに足元に転っているのは無数の歯車、キルフォードは交差した瞬間に装甲の隙間からダガーで機械人形の部品を抜き取ったのだ。機械人形は、もう動かない。 キルフォードの得意はこのダガーだ、投げれば百発百中で当たり、直接攻撃すれば疾風迅雷で急所をつく。 口で言うのは容易いが、はるかに難しい動きだ。 「あいかわらず非常識な腕してるな」 俺の賞賛にキルフォードは親指を立てて返した。
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