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白いモヤがキルフォードの体に巻き付いた。そしてそのままキルフォードは天井に叩きつけられた。 「ガハッ!」 「キル!」 俺は落下してきたキルフォードを受け止めた。 「大丈夫か?」 「すまん、油断した」 キルフォードは、自分の攻撃で亡霊に物理攻撃が有効か確かめたのだ。 体張りやがって・・・ 「よし、なら俺の出番だな」 「任せた・・・」 キルフォードは小さく笑うと、そのまま横になった。 (次は貴様だ!) 亡霊は叫びながら空中で形をととのえ始める。何をする気だ? 「キルフォード、仇はとってやる」 「まだ生きてるよ」 (食らえっ!) 亡霊は被うよう俺に迫る。こいつには物理的にダメージを与えるのは難しいだろうか。収束しているならばまた違うかもしれないが。 ならば・・・ 「風吠蓮華舞!」 真空の渦が亡霊を撒き散らす。 魔術なら効果ありと。 (こしゃくな!) 亡霊は再び、こちらに向かってくる。 今、俺の放った魔術は風で真空の渦を作るだけの簡単な魔術だ。この魔術は相手を牽制したり威嚇に使用される魔術だが、今回は亡霊に通じるかと試した。 魔術が通じるならば充分勝てる相手だ。 「さあ、どうした来な」 (それで勝てると思ったか!?) 衝撃波かっ? 見えない衝撃を地面の吹き飛ぶチリから見立てかわす。床に亀裂が走った。 勢いて俺の体は大きくよじれる。 その間、亡霊は俺にめがけ収束する。 これが狙いか・・・ 「聖剣双撃!」 (なっ・・・) 俺の魔術で創られた剣が亡霊を切り裂く。 (ぐぉぉぉ!)
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