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「調査隊の救出?」 「そ、報酬は金貨30枚!悪い話じゃないでしょ?」 そう言って薄い桃色の髪をした少女が俺に丸まった羊皮紙を差し出す。この少女が今回、俺たちこんな目を合わせた張本人だ。この少女の名前はリリィ、どことなくチャーミングな感じと幼さが残るかわいげな少女である。 だが、この少女の見た目に騙されてはいけない、この少女はブラックベリィ金融に所属する借金取りなのだ。 「クライアントはセイドベルクの大臣か・・・大物だな」 俺の手にしている羊皮紙をのぞきこみながら、このヴァルキリー・ランサーの主人ライドが呟く。歳のわりにはガッシリした体つきの男である。ちなみにリリィの父親でもある。 「なるほどね~セイドベルクつったら確か、レガシーの宝庫っとこか」 キルフォードまでもが興味深そうに羊皮紙を覗きこむ。 「ちなみ言うと、これは社長命令なので断る権限はないと思ってね」 「別にいいけど・・・最近懐も寂しくなってきたしな」 「ありがと」 「・・・」 実を言うと俺はこのリリィが所属する金融に多額の借金があり、返済のためにこうして彼女の持ってきた話を引き受けるのだ。ちなみに言うとこの金融はあまりまっとうなところではなく、各国の要人や大物に裏の太いパイプを持っているのだ。そこのゴタゴタが俺たちにまわってくるというわけだ。
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