第1章 1日目・夜

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暫くして、神宮寺さんと美佐江さん、泉谷さんが入って来た。美佐江さんは、明らかに不機嫌そうな表情を浮かべている。 「あれ?御手洗さんは?」 島田さんが、そう訊いた。確かに、御手洗さんの姿がない。 「出てこなかった。――大方、寝ちまってるんだろう」 美佐江さんと神宮寺さんと泉谷さんが椅子に座ると、楠木さんが料理を持って入って来た。 「あれ? 御手洗さんは?」 料理をテーブルに置きながら、楠木さんが御手洗さんがいないことに気づいて、そう訊いた。 「部屋から出て来なかった」 泉谷さんは、そう言うとため息を吐いた。 「で、何なのよ、いったい。泉谷先生がすごい形相で部屋に入ってきて、説明もないままここに連れられて来たんだから、ちゃんと説明しなさいよ!」
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