0人が本棚に入れています
本棚に追加
そんなある日、男がいつものように会社の昼休みに公園のベンチに腰掛けた。
ふとよこを見るとなんの柄もない仮面があった。 しかし仮面と言っていいものなのか、もしかしたら誰かが忘れていった皿かなにかではと思うほどにまっさらなものだった。
しかし男には仮面だという確信があった。
何故かは分からないが仮面がそう言っている気がしたのだ。
男はすぐに、付けたいという思いにかられた。
というよりも仮面が付けろと言っているようだった。
男は欲望のままに仮面を自分の顔に近づけた・・・
が、なにも起こらない。
しかし男は何故かその仮面を捨てる気にはなれず持って帰ってしまった。
男はしばしば仮面を顔に当て満足そうに笑っていた。
男はいつの間にか肌身離さずその仮面を持ち歩くようになっていた。
最初のコメントを投稿しよう!