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仮面を持ち歩くようになってから1ヶ月がたったある日、
男が残業のため遅くなり急ぎ足で帰宅していたところ、男は飲酒運転の車にひかれ死んでしまった。
しかし男の姿がこの世から消えることはなかった。
消えていたのは男が大事にしていた仮面だけだった。
男は密かに笑った。
まるでこのときを待っていたかのように。
数日後、男はいつもの公園のベンチに腰掛けていた。
しかしその表情は以前までの
地味さはなくなっていた。
というよりも表情そのものがなくなっているようだった。
そう、それはいつか男が拾ったあのまっさらな
仮面のようだった・・・
終
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