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「余はこの世界の王なるぞ。誰も余に逆らおうてはならんぞ。」
シンと静まり帰っていることに、ぬいぐるみの王だと言うライオンは、満足する。
「そうだ。余の言うことばかり聞いていればよい。」
ライオンは、再び満足そうに頷いた。
それから皆の周りを歩き回る。
白熊に犬・猫にペンギン・ウサギにキツネ…といった様々なぬいぐるみ達。
整列し、微動だにしない仲間達がライオン王は頼もしい家来達に見えた。
だが。
キリンのぬいぐるみの前まで来て、少々不満が露になる。
なぜなら、綺麗に整列していたはずなのに…
キリンだけ列を乱していたからだ。
ライオン王は、キリンの右前足を少しだけずらすように指示を出す。
キリンは、黙って右前足をずらして並び直した。
満足そうなライオン王。何も言わないぬいぐるみ達を見て、静寂を楽しんでいた。
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