深紅の口紅

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「やっと…結婚出来たね。」 彼が言う。夫の遺産目当てだ!と散々喚いていた親戚の反対を押しきり、結婚した。 私は、再婚。彼は、初婚。でも、私の気持ちは初婚のようなもの。 初めて恋することを教えてくれた年下の彼との結婚。 いつまでもずっとこの関係が続きますように。 願って… 「事故死だと納得させるのが大変だったよ。」 25も年上のダンナを亡くしたという世間知らずのババアと結婚してやり、遺産をようやく手にして、貧乏学生の彼は、本当の恋人と再婚しようと考えていた。 事故死となってしまった未亡人を忘れて…。
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