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光が泳ぐ 海に遊ぶ
砂浜に つける足跡
波が消して また消して
君の 帽子が舞う
くるくると
白き輝き 降りてくる
触れそうな 所で止まる
手と手
光が重なる 一瞬
僕は 瞳を細めた
君の 唇が揺れた
熱帯魚のように
美しく泳いだ
思わず 僕は手を伸ばしたが
それは 飛沫をあげて
深くへと 消えた
すると その刹那
ザーザーと
空から雨が 降ってきた
僕は 彼女の手をとり
木陰へ 急いだ
君の 長いまつげにも
水滴がつき
それは 宝石のような
光を 放った
僕は その滴だけは
ぬぐわずに
残した
やがて 雨が止むと
僕達はまた
海へと戻っていった
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