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ホントは今日、瞬と一緒にクラブで遊ぶ予定だった。
だから、後から着いてくるファンの女の子たちをどうやって巻こうか考えてたら、いきなり女の人に体当たりされて、しかもそのまま拉致られた。
近づくだけですっげぇ酒クサイの、その女。
一体どういうつもりだよ?
オレの事知ってて、拉致ってるの?
色々考えたけど、どうやら彼女はオレのことをこれっぽっちの知らないみたいだった。
名前を言っても、無反応だったからね。
でもさ、初対面の男をテイクアウトする女って、強烈じゃね?
そのままヤラれても文句言えねぇよ。
ちょっと、呆れてたら、我に返ったのか、今度はひたすら謝罪攻撃をされた。
酒の勢いって、恐ぇって感じだよな。
あんなに謝るくらいなら、最初から拉致んなっつぅの!
でも、どうせだし、部屋まで上がり込んだわけだし、、、、ね?
一回くらい食べちゃってもいいだろ?
ってか、頂きます!
ちゃっかりシャワーを浴びて、ベッドで待っていると、里緒は少し後悔してるのか、うつむき加減でオレを見た。
それから、無理矢理な笑顔を作っている。
「恐い?」
オレが、恐いんだろうか?
それとも男が?
多分、年上だと思うんだけど、まさか初体験、、、、なわけねぇか。
でも、すっごい不機嫌なのがわかる。
オレに素直に食われるつもりみたいだけど、覚悟はしてるみたいだけど、だけど納得してないって感じがありありと伝わってくる。
でも、どうせ最初だけでしょ?
やってるうちに、気持ちよくなっていい声で啼くんだろ?
女なんて、どうせそんなもんじゃん。
どいつもこいつも、大差なんてねぇよ。
一度寝ただけで彼女気取りになって、うざいし、ちょっと優しくしたらつけあがる。
だから、大人の女と大人な関係が一番楽なんだ。
それに、オレってばアイドルしてるから、口が堅い女じゃないと困るってのもある。
ミーハーファンとか、もう、ホント最悪だよな。
自分からよろこんで尻尾振るくせに、いざオレが手を出すと、態度が変わるんだ。
それで、オレが相手にしなくなると、文句ばっか。
挙げ句に週刊誌に売ったり………。
そのたびに、オレは事務所に怒られる。
ホント、最悪。
「恐いなら、やめる?」
オレとやりたい女なんて、多分くさる程いる。
別にこの女にこだわる必用なんてないんだ。
ベッドから立ち上がろうとした時、里緒は、慌てた様子でオレの肩を押さえた。
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