4恋に恋して

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男から受けた傷は、男でしか癒される事がない。 男がいないことで、寂しさを感じた時は、男でしかその寂しさを埋めることができない。 私はそう思うの。 だから、週末の夜は決まってお酒を飲む。 そこに、意味なんてないんだ。 アルコールの勢いで、誰か寂しさを誤魔化してくれる人を捜す。 街に出れば、うざいナンパな男がたくさんいる。 携帯のメモリをスクロールすれば、安い男の名前がたくさんある。 私は、寂しさを紛らわすために、何人の男と肌を重ねてきたのだろうか? 今日も結局、この嵐と寝てしまった。 簡単なんだ、男と女が一つ屋根の下にいれば、すぐに繋がってしまえる。 そこに深い意味なんてまったくなくて、ただ、淋しくない時間が過ぎるだけ。 した後の、腕枕が好き。 何だか、優しくされるのがたまらなく心地いい。 でも、私がホントに欲しいのはそんなモノじゃない。 確かな愛――――。 今、隣で規則正しく寝息をたてているこの男にも、満たされることはない。 だって、ただやりたかっただけでしょ? そして、それは私も同じ。  だけど、いつも少しだけ虚しさを感じてしまうのはなぜなんだろうか? 「……愛してるって言ったよね?」 眠っている嵐に問いかけた。 もちろん、答えなんて返ってこない。 簡単に、愛してるの5文字を言える嵐がうらやましかった。 それが、若さなのか、それとも嵐特有のモノなのかわからないけれど、一夜限りの相手にでも平気でそんな言葉を吐けるくらい、あなたの愛は簡単なんだね。  でも、私の愛は簡単じゃない。
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