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「好きって感情は知らないくせに、SEXは上手いんだね」
悪意に満ちたその一言だったのに、嵐はニコリと妖艶に微笑んだ。
「オレ、上手い?」
………褒めたつもりじゃなく、嫌味のつもりだったんだけど、あんまりにも得意気なセクシー顔をしてくれる嵐に、モヤモヤとした意地悪な感情はどこかに吹き飛んだ。
「上手いんじゃない?
あんまり経験あるわけじゃないからわからないけど、決して下手じゃないよね」
「そっか、良かった」
「うれしい?」
「やっぱ褒められるとうれしいっしょ」
素直なんだなぁ。
クルクルとよく表情を変える嵐。
嬉しそうにしている、23歳の男は、歳相応にはとても見えなくて、ホントにかわいく見える。
もともとキレイな顔立ちしてるから、黙っていればそれなりに見えなくもないのに、喋ると何だか幼く感じてしまう。
まぁ、幼いって言っても喋ってる内容はちっとも幼くないんだけどね。
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