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すでに酔いが回った頃、嵐が部屋に入って来た。
「淋しいから、オレに電話してくれたんだ?」
なぜだかニコニコ笑顔の嵐。
少し恥ずかしくて目をそらしながら私はうなづいた。
まぶしすぎて、目がくらむ。
「なんかすっげぇうれしー」
そう言いながら、私が差し出したビールを手に取る。
グビグビと豪快に飲みながら、私の寂しさを紛らわそうと、くだらないどうでもいいお喋りをたくさんしてくれた。
私は嵐の会話に笑い、お酒を飲みながらも寂しさが消えていない。
そして、嵐の会話が途切れた時、二人の視線が絡まる。
アルコールの勢いもある、それに淋しいと理由をつけて呼び出した女。その呼び出しに答える男。
そりゃ、もういきつく先はソレしかない。
嵐の首に自分の腕を絡めて、濡れた瞳で彼の目を見つめる。
「……嵐」
早く、寂しさを埋めて?
そんな願いを込めて目を閉じると、優しいキスが頬に、唇に落ちてくる。
「ベッド、行こっか」
ニコリと場違いな笑顔の嵐。
なんで、こんな時に爽やかさを全面に押し出す?
多分、スマイルの使い方間違ってるよ。
そう思うと、なんだか自然と笑いがこみ上げて来た。
「何笑ってんだよ」
「クスクス、ごめん」
嵐に手を引かれてベッドに寝ると、自然と上に乗る嵐。
手慣れてる。
簡単に服を脱がされて、私は快楽へと導かれた。
もっと、激しく私を狂わして?
何もかも忘れるくらいの官能を頂戴。
思考回路が壊れるくらいの、しびれる衝動。
嵐が動くたびに、私の体が揺れる。
もっと揺れて揺れて、乱されたい。
心の奥底まで、乱してよ。
願いは尽きることなく、何度も何度も私は嵐を欲しがった。
膨れあがる欲情は、さらなる快感を求めて、私の体は何度も男を受け入れる。
淋しかったはずの心が、快楽だけで満たされていく。
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