6気付きたくない恋心

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翌朝目覚めると、嵐はまだグッスリと寝息を立てている。  私はゆっくりと体を起こし、朝食、、、いや昼食か?の準備をした。 コーヒーとスクランブルエッグ。クロワッサン。 内容からすれば、やっぱり朝食だ………。 「嵐、ご飯できたよ、起きて」 「んー」 テーブルの上で湯気をたてていたはずのご飯がすっかり冷め切った頃、やっと嵐が寝癖をつけて起きた。 どんだけ寝起き悪いんだよっっっっ? もちろん私はそんな嵐の寝起きを待つ程の優しさを持ち合わせていなくて、一人で熱々の間にご飯を食べました。 「うわ、メシ♪」 「もう冷めてるけどね」 「やっぱ料理できる女っていいねー」 ニッコニコと褒めてるんだか、けなしてるんだかさっぱりわからない嵐語。 きっと、この顔だし、BEENS事務所だし、SEX上手いし、遊び慣れてるんだと思う。 たまぁに女が喜びそうな言葉をくれることもある。 だけど、そこに策略が見えない。 下心なく、ただ何も考えずに文字にして相手にぶつける嵐。 素直に育ったんだなぁって思うよ。 よっぽと家族に愛されて、大切に育てられたんだろう。 「すっげーんまい♪ ね、里緒、晩飯も作ってよ? 今日はソレを楽しみに仕事頑張るからさ!」 食事をきれいに平らげて、かわいらしい嵐のおねだり。 こりゃ、甘え上手ですねー。 こんなキレイな顔で上目遣いされたら、若い女の子なら一発で落ちるな。
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