2テイクアウト

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「ちょ、待って」 私の言葉も聞かずに、嵐は服に手を伸ばす。 慣れてるのか、簡単に下着姿になってしまった。 抵抗を忘れてしまったのだろうか? 体が動かない。 どこかで、期待している自分がいたから……。 「…いいの?抵抗しないとマジ脱がしちゃうよ」 ニコニコと機嫌よさそうに含み笑いをしながら、私の姿を眺めている男が一人。 そして、戸惑って固まってしまった女が向かい合っている。  いいのかな? でも、きっと連れてきた時点で、こうなることを望んでいたんだと思う。 「……ごめん、一人で入りたいから、ベッドで待ってて?」 覚悟は、決めた。 どうせ、最初からこうなる予定だったんだ。 酔った私は本能で彼を欲しいと思った。 だから、拉致したわけで、今さらブリッコしても仕方がない。  ヤル事さえやれば、彼も大人しく帰ってくれる。 別に減るもんじゃないし、私も気持ちよくなれるし? いいじゃん。 テキトーな言い訳を頭に並べながら、これから起こる行為を正当化して、私はシャワーを浴びた。  過去にだって、こんな軽い気持ちで肌を重ねたことがある。 今日だって、別に特別なわけじゃない。 バスタオルを巻いて、ベッドへと向かう。 もう、嵐はベッドの中にいて、私に気づくと妖しい微笑みを見せた。
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