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「~~~~♪」
元気よく学校までの道のりを歩く小太郎。
「~~~~♪~~!?」
小太郎が何か見つけたみたい。
じーーっと下を見ている。しばらくして歩き出すと学校と違う方向に歩き始めた。
「~~~~♪」
下を見ながら歩いて途中角を曲がると、人にぶつかった。
「いたっ。ごめんなさい」
謝りながら見上げると、そこには、
「お兄ちゃん!!」
大好きなお兄ちゃんがいたので、思わず抱き着いた。
「コタ、コッチは学校の道じゃないよ、なんでココにいるの?」
そう言いながら、長男は小太郎を愛おしそうに抱え上げる。
「あのね、あのね、秘密だよ。コタね、今からおかしの国にいくの、友達にねアリさんはおかしがあるとこにいくって聞いたの、だからね、コタ分かっちゃったの、アリさんは今からおかしの国にいくの。」
小太郎のかわいさに悶える。
「うん、そうだね。でもね、おかしの国に行っちゃったらお家に帰ってこれなくなっちゃうんだよ。」
「やだ、コタお家に帰る。」
「それに、コタは、今日から一人で学校に行くんだよ。」
「コタ、一人で学校いく!学校!」
「そうだよ、コタ偉い!」
「うん!コタえらい!ひとりでいく!!」
「じゃあ、コタ行ってきますのチュー。」
「うん!チュー!!」
長男は、コタのふっくらした可愛い桜色の唇に自分の唇を重ねる。
ちゅっ
「おにいちゃん!行ってきまーーす!!」
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