Vol.1

10/56
前へ
/116ページ
次へ
その後、朝食を食べて私は会社へ向かった。 駐車場に自分の車を止めて、車を降りると、エレベーターの前に誰か立っているのが見えた。 私がエレベーターに向かって歩き出すと、その人物がこちらへ向かってくる。 そうやら女性のようだが…なんとなく嫌な予感がした。 「ねぇ、あんたが月城玲奈?」 突然、女が口を開いた。なんだか機嫌が悪そうだ。 「えぇ、そうです。失礼ですが、あなたは?」 誰だかわからないので、とりあえずビジネスモードで受け答えする。 「ふ~ん・・・さすが金持ちね…いい車に乗って、いい服着て…」 女は私の質問に答える事なく、私全身をジロジロと見ている。 「え…と、あの…私に何か?」 私がそう言うと、女の目線が私の顔に戻ってきた。 「私に何かって?あんた自分がやったことも分かってないの!?マジむかつく!!」 そう言って女はいきなり殴りかかってきた。
/116ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6076人が本棚に入れています
本棚に追加