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慎「…奈、玲奈?こんなところで寝ていては風邪をひきますよ?」
慎吾に体を揺すられて起きたのは朝方だった。
「慎吾…こんな時間に起きてどうしたの?」
慎「すみません。私、先に眠ってしまって」
「いいのよ。疲れてたんでしょ?」
慎「でも、一人で泣いていたんでしょう?目が赤くなっていますよ」
「マジ?でも、大丈夫。いつまでも泣いてられないし。強くならなきゃ」
慎「それは、強がりでしょう?愛する人が離れていくのはとても辛い事でしょう?それで泣いても誰も弱いとは思いませんよ?」
そう言って慎吾は優しい笑顔を向けてくれる。
慎「私が傍にいますから…気の済むまで泣いて、また元気な笑顔を見せてください」
慎吾の言葉に我慢していた涙があふれ出す。
あんまり優しくしないでよ…
でないと、本当にたくさん泣いてしまいそうだ…
止めようとしても止まらない涙に困惑しながらも、慎吾の優しさに少しだけ癒された気がした。
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