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慎「部屋って…外に出る気ですか?外はマスコミでいっぱいですよ?」
そう言って慎吾は慌てて私を止めようとする。
「私は何も悪い事してないもん。堂々としてりゃいいのよ」
慎「まったく…玲奈は本当に昔と変わらないですね」
苦笑気味にそう言うと、慎吾は諦めた様に「行きましょうか…」と言った。
エレベーターにを降り、エントランスに出た瞬間、私の目に映ったのは沢山のマスコミ。
「すげ…」
慎「だから言ったでしょう?」
「近所迷惑だな…まったく…これじゃあ会社や本家のほうも凄そうだ」
慎「そうですね…本当に行くんですか?」
「当然!」
そう、慎吾の問いに答えると、私はマンションを出た。
その瞬間、沢山のフラッシュと、マイクが向けられる。
『月城副社長、今回の記事は本当ですか?』
『中里社長とお付き合いしていたという噂もありますが、破局したんですか?』
『パーティーに乗り込んだ男性の中に本命はいるんですか?』
『その隣の男性も婚約者の方ですか?』
『否定しないという事は記事は本当なんですね?』
そんな沢山の質問を耳にしながら、私は一言も発する事なく、慎吾の車に乗り込んだ。
目が眩むほどの沢山のフラッシュが追い掛けてくる。
テレビ局のカメラも私の姿を追っている。
「うっとうしいな…」
慎「まぁ、彼らも仕事ですから…」
そう言って苦笑すると、慎吾は車を出した。
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