Vol.1

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それを受け止め、女をニラむ。 「てめぇ…いきなり何しやがる…」 「なんであんたが怒るのよ!私の男に手を出したのはそっちじゃない!!分かったら黙って殴らせなさいよ!!」 叫ぶように言った女は、再び殴りかかってきた。 が、そこに車が入ってきて女は動きを止めた。 そして軽く舌うちをすると、逃げるように駐車場を出ていった。 私が唖然としてその後ろ姿を見送っていると、後ろから声をかけられた。 「どうした?玲奈?」 振り返ると、そこにいたのは浬だ。さっき入ってきた車は浬の車か… 「あぁ…浬。おはよう」 「おはよう。で?どうした?」 「いや、今また私の男に手ぇ出したのなんだのって女が…」 「はぁ?また昨日の女か?」
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