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フラフラとあてもなく街中を徘徊する。
ふと、気が付いた時には私は浬が以前勤めていたホストクラブの前にいた。
まだ時間も早いため、店は開いていない。
(私、なんでこんなとこにいるんだろ…)
?「副社長?」
場所を移動しようと歩き初めた時、後ろから声をかけられた。
振り返るとそこにはホストクラブの店長がいた。
玲「店長…久しぶりね」
店「お久しぶりです。今日は何かご用ですか?」
玲「いや、考え事しながら歩いてたら偶然通りかかったんだよ。」
店「そうですか。どうぞ、中へお入りください。まだ誰も来ていませんから…」
店長はそう言って中へと招き入れてくれた。
いつぶりだろうか、この店に入ったのは…
悩むといつも浬に会いに来ていたこの店は、何も変わらず私を迎えてくれる。
ただ、ここにはもう浬はいない。
浬はもう由紀の婚約者で、あの頃のように相談だってできない…
店「副社長?どうかされましたか?」
店の入口で立ち止まっていた私に店長が声をかけた。
玲「なんでもない…」
そう言って私はカウンターに腰掛けた。
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