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「はぁ?誰にだよ?」
「知らない女…多分人違いだろ…」
驚いて声を上げる浬に私は軽く首を振りながら答える。
「いや、もしかしたら聖の浮気相手……」
ニヤリと笑いながら言う浬を睨むと、浬は口をつぐんだ。
「聖はそういう奴じゃない。信じてるから…だから人違いだ」
「そうだな…まぁ、それ冷やしておけよ」
そう言って浬は濡らしたタオルを持ってきてくれた。
「ありがとう…気持い…」
叩かれて熱を持った頬にタオルを当てながら私はさっきあった出来事を思い出していた。
聖を信じている…それなのに…なぜだか、言い知れない不安が私を覆っていた。
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