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「テメェ、一体何考えてやがる?誰の差金だ?」
神「何言ってるんだよ。玲奈が言ったんじゃないか。今日、ここでパーティーがあるから、私を両親が決めた婚約者から連れ去って欲しいって!な?そうだろ?」
神野は目に一杯の涙を貯めて私に同意を求めるように見つめてくる。
でも、私にはそんな記憶はない。コイツを会場に来させたのは私じゃない。
杏「多分、お前の言う玲奈とここにいる玲奈は別人だな…玲奈は何人もの男と同時に付き合えるほど器用じゃないしな…」
神「何言ってるんだ。本人じゃないか!顔だって同じだし!話し方は違うけど……」
「あ!!思い出した!!」
急に声をあげた私を、朔夜たちが驚いたように振り返る。
朔「どうした?何思い出したんだ?」
「この男、見たことある。確か…ゴスロリの私と一緒にいた男」
杏「玲奈、分かるように説明しろよ」
「あぁ、今日請求書のことでいろんな店回っただろ?私のフリして店で買い物した女と一緒にいた男だ」
私に言われて、慎吾も思い出したようだ。
慎「言われてみれば、そうですね…」
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